前回の記事のおさらい
以前、下記の記事で、ChatGPTについての所感について、プログラマとしての視点でまとめました。
今回は、「実際に仕事の現場でどんなふうに使っているのか」をまとめていきます。
概要
ざっくり言うと、「質問をして、返ってきた答えをテスト。こちらの意図と違えば修正」の繰り返しです。
こちらからの質問が不明瞭だったりすると、当然意図とは違う回答がきてしまうこともあります。
そのような場合には、「質問意図を明瞭にして再質問」を繰り返します。
実際にあった事例
やりたかったこと
JavaScriptで、「json文字列を生成する」プログラムを組んでいたのですが、一部のコードに問題があったらしく、末尾から3文字目に意図せぬ「,」が混入してしまうケースがありました。
暫定対応として、「末尾から3文字目が、もし『,』であれば削除する」というプログラムが必要となりました。
今回のケースはChatGPTに質問するのにうってつけのケースです。
チャットGPT利用に適したケースとは?
前回の記事でも紹介しましたが、性質上、チャットGPTを使いやすいのは以下のようなのケースです。
・目的がはっきりしている(質問を明確に言語化できる)
・環境や前提条件等が複雑ではない、またはその影響を受けない。
今回のケースでは「末尾から3文字目の文字列を削除する」という目的が明瞭ですし、JavaScriptなので環境も単純で、複雑な前提条件もありません。
実際に使ってみた
トライ1
以下のように質問をしました。
jsで末尾から3文字だけを取得し、特定の値であれば削除するコードを知りたい。
返ってきたコードは下記。
let str = "あなたの文字列";
let lastThree = str.slice(-3);
if (lastThree === "特定の値") {
str = str.slice(0, -3);
}
console.log(str); // 出力: あなたの文
あれ?これって末尾から3文字を全て削除してる?
と思ったのですが、僕の質問文がわかりにくかったですね。
「末尾から3文字だけ」と書いてしまってるので、確かにこれだと「末尾から3文字すべて」ととられてしまいそう。
なので、質問を修正しましょう。
トライ2
以下のように、質問を修正しました。
jsで末尾から3文字目のみを取得し、特定の値であれば削除するコードを知りたい。
赤文字が修正箇所です。これで削除したい範囲が明瞭になりました。
これで返ってきたコードが下記。
let str = "あなたの文字列";
let thirdFromEnd = str.slice(-3, -2);
if (thirdFromEnd === "特定の値") {
str = str.slice(0, -3) + str.slice(-2);
}
console.log(str); // 出力: あなたの列
試してみたところ、バッチリ動きました。
※「出力」に記載の結果が何故か2文字削除されてますが、実際試したところ問題なく末尾から3文字目のみが削除されていました。
まとめ
ChatGPTは確かに非常に便利ですが、「何をしたいのかを言語化する」「自分の開発環境に適応させる」という部分はエンジニアが自分でやらなければなりません。
現時点では、「エンジニアの仕事を奪う」ところまでは至っておらず、「エンジニアを助ける素晴らしいツール」であると感じました。
コメント